STTG工法技術資料

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目次

1. 地下構造物の概要
2. 地下構造物への漏水の原因
3. 地下構造物への漏水の状況
4. 地下構造物への漏水の主な影響
5. 漏水による地下構造物の劣化状況
6. 従来の漏水補修工法
7. 新たな漏水補修工法の開発
8. STTG工法の概要
9. 材料の要求性能
10. 材料の性能試験結果
11. 材料の性能(まとめ)
12. 凍結融解作用を受けた材料の特性試験の結果
13. 硬化後の止水剤の表面状況
14. 漏水補修工法の比較
15. 施工実績
16. 施工実績例(電力の地下構造物)
17. 一般社団法人STTG工法協会
18. NETIS・特許

1. 地下構造物の概要

地下の大型ライフラインは、強固な鉄筋コンクリートにより構築され、
地下水位より深い位置に埋設されていることが多い。

地下構造物の概要上図のように、地下構造物には「打継ぎ目」等があり、この部分から
構造物内に地下水が流入する。

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2. 地下構造物への漏水の原因

  • ・地下構造物の構築にあたっては、施工面から一度に大量のコンク
     リートを打設することが出来ないため、構造物には打継ぎ目が生じる。

  • ・打継ぎ目には、躯体温度の変化(コンクリートの伸縮)や地震等
     の地盤変位により目開きが発生し、地下水が流入する場合がある。
     また、施工不良や荷重条件の変化などにより、コンクリートにクラ
     ックが発生し、漏水するケースも見られる。

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3. 地下構造物への漏水の状況

地下構造物への漏水の状況

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4. 地下構造物への漏水の主な影響

  • ・地下構造物に発生したクラック等から地下水が流入することにより、
     鉄筋が腐食しコンクリートの剥離が発生し、鉄筋が露出することに
     より、更に鉄筋の腐食が促進される。

  • ・場所によっては、地下水に含まれる塩分等の腐食促進成分により、
     躯体本体や布設設備に塩害や化学的腐食を発生させることがある。

  • ・漏水に伴う地下水位の変動や地盤沈下による上載荷重の増加により、
     軸方向のひび割れと内空変形が発生することがある。

  • ・上記の劣化を放置することにより、やがて構造物の耐力を低下させ、
     大規模補修や設備の更新を余儀なくされる。

地下構造物を健全に保つためには、早期に漏水を止めることが重要!

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5. 漏水による地下構造物の劣化状況

 コンクリート剥離・鉄筋の腐食状況
コンクリート剥離・鉄筋の腐食状況

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6. 従来の漏水補修工法

(1)従来の漏水補修工法

現在広く使用されている工法は、“ウレタン系高圧注入工法”である。
ウレタン材を使った工法は、即効性に優れている等の理由から、漏水
補修工法の主流として採用されている。

(2)従来の工法の課題

大量の漏水に対して即効性はあるが、長期耐久性に欠ける。再漏水の
原因は、『ウレタン材はコンクリートとの付着性や伸びが殆ど無いた
め、温度変化や地震等による継ぎ目の変位に追随できないため』
と想
定される。

(3)再漏水の発生状況

シールドトンネルのセグメント継ぎ目では、漏水補修の施工後2~5
年以内に約70%で再漏水が発生している。また、現場打ちカルバー
トの打継ぎ目からも、漏水補修の施工後の約60%で再漏水が発生し
ている。

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7. 新たな漏水補修工法の開発

(1)開発の狙い

大量の漏水箇所の止水が可能、また、長期耐久性に優れた工法の開発。

(2)現在使用されている止水材の特徴

  • ・ウレタン注入工法は材料が安価なため、最もポピュラーであるが再漏
     水が顕在化。設備管理者によっては使用を制限している例もある。

  • ・長期耐久性に優れるアクリル樹脂系注入工法は、材料コストが高価で
     ある。

  • ・既存の石油樹脂・アクリル系注入工法は、硬化速度が遅いため漏水量
     の多い箇所の補修には不適。ただし、硬化後の性能はアクリル樹脂系
     注入工法と同等。材料は安価に入手できる。

現在使用されている止水材の特徴

(3)止水材の選定

屋上防水等で実績のある「石油樹脂・アクリル樹脂系材料」に着目。
この材料をもとに開発を進めた。

開発にあたっては、下記の事項を目標に設定した。

  • ・硬化時間を適度に早め、大量の漏水箇所へも適用が可能
  • ・石油樹脂・アクリル樹脂系材料の長所(コンクリートとの付着力・
     引張強度等)を生かし、長期耐久性に優れる工法

  • ・比較的安価な石油樹脂・アクリル樹脂系材料を主材にすることで、
     施工費用を抑制

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8. STTG工法の概要

 STTG工法は、石油樹脂・アクリル樹脂系材料のアルファーゾル・Gと硬化促進剤の
ウレタンプレポリマーをそれぞれ専用ポンプで圧送し、混合割合を制御しながら注入
直前に撹拌混合することで、材料の硬化時間(ゲルタイム)を適切に早めている。
STTG工法の概要STTG工法_名称の決定
 施工方法は、現在多くの止水工法で採用しているものと同様、クラックに対して交差
するよう斜めに削孔し、設置した注入ピンから止水材を注入する方法を適用

<標準的な注入ピンの設置状況>
20180606_01
<止水材が充填されるイメージ>
止水材が充填されるイメージ

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9. 材料の要求性能

(1)伸び性能

 温度変化や地震等によりクラックに変位が生じた場
合でも、材料が追随できることが必要である。
 そこで、塗膜系建築屋上防水材と同等の伸びを有す
ることを要求性能とし、破断時の伸び率を200%以上
とした。
 破断時の伸び率200%とは、幅1mmのクラックが
補修後に地震等で幅3mmまで拡大した場合でも、材
料が追随できる性能である。

(2)引張強度
 地下構造物の大半は、地下50m以内に位置してい
ることから、水深50m以上の水圧に耐えられること
を想定し、0.5N/mm2以上の引張強度とした。

(3)付着強度
 コンクリートと止水材の付着は、変位により材料が伸
びて破断するよりも強く付着していれば、引張強度が有
効に発揮できることから、付着強度≧引張強度を要求性
能に設定した。

(4)ゲルタイム(材料硬化時間)
 ゲルタイムは単に短いだけでなく、止水材が漏水の原
因となっているクラックに行きわたるまでは流動性を保
ち、行きわたった後に速やかに硬化するよう、適切なゲ
ルタイムを有することが望ましいと考えられる。
 したがって、クラックに行きわたるまでに必要な時間
や作業効率や材料のロス分の削減等を勘案し、ゲルタイ
ムの要求性能は5分以上20分以下に設定した。

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10. 材料の性能試験結果

【要求性能】

伸び性能:200%以上(例えば1㎜のクラックが3㎜になっても追
随)

【試験結果】

STTG工法_伸び性能_試験結果

【要求性能】

引張強度:0.5N/㎜2以上(水深50mの水圧に耐える)

【試験結果】
STTG工法_引張強度_試験結果

【要求性能】

付着強度:付着強度≧引張強度

【試験結果】
付着強度と引張強度との関係
STTG工法_付着強度_試験結果

【要求性能】

ゲルタイム:5分以上20分以内

【試験結果】
STTG工法_ゲルタイム_試験結果

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11. 材料の性能(まとめ)

材料の要求性能に対する試験結果は以下のとおり
STTG工法_材料の性能(まとめ)

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12. 凍結融解作用を受けた材料の特性試験の結果

引張強度・付着強度とも60サイクルまで性能の低下が無いことから、
60サイクルまで所定の能力を発揮する。

本特性試験は、ダム堤体に対する止水の適用可否について確認したも
のである。

冬季に堤体内部は1度凍結すると春先まで融解せず、ひと冬における凍
結融解は1回と考えた場合には、材料の耐用年数は60年、安全を見て
30年と推定される。
凍結融解作用を受けた材料の特性試験の結果

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13. 硬化後の止水剤の表面状況

顕微鏡にて止水材硬化後の表面の状況を確認

硬化後の止水剤の表面状況

 ■メーカー:株式会社キーエンス
 ■測定機器名:デジタルマイクロスコープ
 ■型式:VHX-100F
 ■倍率:×100

硬化後のはウレタン材は気泡が大きくかつ量は多いことから、付着強度が小さくなり、
STTG工法の止水材に比べ施工後に再漏水しやすいと想定される。

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14. 漏水補修工法の比較

漏水補修工法の比較

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15. 施工実績

123件の漏水補修を本工法により実施

(平成28年3月現在)

《施工箇所》
 電力の地中送電用洞道をはじめ、水力発電用ダムの打継ぎ目、
 監査廊、建物地下、下水処理施設管廊などで施工

《補修前の漏水量》
 施工実績の最大は約200 ℓ/min

《施工例(補修前)》
 いずれも止水良好
STTG工法_施工実績01
STTG工法_施工実績02
STTG工法_施工実績03

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16. 施工実績例(電力の地下構造物)

サーモグラフィーによる漏水補修前後の止水効果の確認
施工実績例(電力の地下構造物)

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17. 一般社団法人STTG工法協会

【一般社団法人STTG工法協会】

  • ・設立日:2014年5月2日
  • ・会員会社数:42社(2018年3月現在)
  • ・協会活動目的:
    • - STTG工法の普及事業
    • - STTG工法施工者に対する技能認定事業
    • - STTG工法施工品質の維持・向上事業
      (施工品質マニュアルのスパイラルアップ等)
  • ・連絡窓口:
    • - 住所:〒146-0095東京都大田区多摩川2-8-1
    • - 電話:03-6715-4395
    • - FAX:03-6715-4396

【参考】一般社団法人STTG工法協会の加盟会社

一般社団法人STTG工法協会の加盟会社

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18. NETIS・特許

【NETIS】

  • ・登録日:2015年2月13日
  • ・技術名称:STTG工法
  • ・NETIS登録NO. KT-140103-A

【特許】

  • ・出願日:2012年11月22日
  • ・登録日:2013年6月28日
  • ・特許権者:
     東京電力パワーグリッド株式会社、東京電設サービス株式会社、
     三生化工株式会社、有限会社正和工業、山柿工業株式会社

  • ・発明名称:止水材、止水工法、及び注入装置

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交通アクセス

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〒146-0095

東京都大田区多摩川2-8-1

(TDS多摩川事務所 1階)

 

TEL: 03-6715-4395

FAX: 03-6715-4396

 

<アクセス>

東急多摩川線

矢口渡駅から徒歩5分

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